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お久しぶりです。 [LivlyIsland]

多分生きていました、りやこです。ご無沙汰しております。
SNSの方は微妙に生存報告できていたと思うのですが、ブログはほぼブログペット任せで申し訳ありません。
3月のちまの誕生日以降、ちま達に特に進展もなく、相変わらずのほほんと暮らしておりますよ。

随分前に新キャラを作った事はブログでも書いたと思ったんですが、今日はその子達の小咄をアップしようと思いまして、そんで参上した次第です。
ややBL注意かなあ・・・。
とりあえず折り畳んでおこう・・・。
まあ、最終的にはBL方面に持っていこうと思っていたキャラなので、自重も何もないんですがね・・・。

とりあえず、小咄の前にその子達のプロフィールを書いておかねばね。


kanadeplof.jpg

名前:奏(かなで)
リヴ種:ホオベニムクチョウ
色:黒っぽい茶色
年齢:15歳
性別:男
職業:歌姫(リヴリー界の平和を祈る歌を毎日神様に捧げるお仕事です。)

yayoiprof.jpg

名前:夜宵(やよい)
リヴ種:ムシチョウ
色:ワインレッド
年齢:28〜9歳
性別:男
職業:奏の専属医師兼闇医者





 まだ夜が開けぬ真っ暗い森の中を灯も持たず長身の男が1人歩いている。
 この森を抜けたところにある、小高い丘の上に建つ塔を目指し、彼は今では通い慣れたこの道をただ黙々と歩いていた。
 夜明けが近いのは森の中に聞こえる小鳥達のさえずりで判る。
 彼は毎朝夜明け前にその塔にたどり着き、そして仕事をしなければならない。そして世の中の全ての生き物が活動を始める頃、仕事を終え帰途に着くのだった。

 彼の名前は夜宵、三十路も近いムシチョウである。
 深い血の色のような赤い髪と、暗闇でも全てを見通せる猫のような金色の瞳。一見、派手な顔立ちに見えるが、細い銀色のフレームで飾られた眼鏡がそれを押さえている。
 昼間、街の中等で生活をしていたら間違いなく女性に好まれるであろう整った容貌の持ち主でもあったが彼にその縁は皆無と言っていい程無かった。
 なぜならば彼の職業は闇医者だからである。
 彼の元にやってくるのは、裏家業の者か、またはそれと敵対するモンスターが殆どで、彼の自宅近所に住む者でも彼が医者であるという事を知っている者はいない。
 
「…毎日の事とはいえ、遠いですね…」
 森を抜け、丘の上に建つ塔の前までたどり着いた彼はため息をつき、塔の隣にある大きな屋敷の扉に手をかけた。
 ・・・キィ,と小さな音を立てその扉はいとも簡単に開いた。
 一般人の住む家等より遥かに大きいこの家の警備は一体どうなっているのだろうかと思われそうだが、ここに来る途中の森全体が一般人の不可侵領域なため、余程ではない限りここに近づく者もいないのであろう。許可された者しか出入りが出来ない様に幾重にもバリアが張ってある。
 ここはリヴリーの平和を祈る神殿に所属する、『歌姫』に与えられた家であった。

 『歌姫』の仕事は名前の通り歌う事である。
 神事の時はもちろん、毎朝この高い塔にのぼり、神にリヴリー達の一日の平和を祈る歌を捧げるのが仕事だった。
 姫、と名付けられているが、その性別に男女の区切りは無かった。
 現在の歌姫は少年であるし、先代も同じく少年だった。
 声に何らかの以上が出た場合と、病気のとき、または神に仕える身分である歌姫の純潔が失われたときにのみ歌姫の交代が行われるのだ。
 夜宵は歌姫の所属する神殿から正式に依頼されて来た、歌姫専属の医者であった。
 毎朝、歌姫の元に顔を出し、心身に以上は無いか診察する、それが夜宵の仕事である。
 専属の医者は歌姫が代わる時に変更になるため、他の歌姫の事も専属医師の事も夜宵は知らないが、夜宵の仕事は歌姫の診察ではなく、起こす事から始まるのだった。


「奏、そろそろ夜明けですよ?」
 奏、と呼ばれた少年がベッドの中でもぞもぞと動く。
 ぐしゃぐしゃに乱れたシーツと布団の中から茶色く長いくせっ毛が覗いている。声を掛けただけでは起きそうにも無く、もぞもぞと動くとまた寝入ってしまった。
「奏?か〜な〜で〜?…おや。また寝てしまったのですか?」
 今度は声にすら反応せずすーすーと寝息を立てて寝ている奏に夜宵は問いかけると、彼の寝乱れた浴衣の合わせから手を滑り込ませた。
 くすぐったさからか、その手からのがれようと奏が身をよじるが、夜宵のその手はしつこく奏の喉元から胸の辺りを追い続けた。
 やがてそれに堪えきれずに奏が大声を上げてがばっと起き上がった。
「だあああああっ!しつこい!くすぐったい!!!」
 ホオベニムクチョウである奏のきらきらと緑色の宝石の様に輝くその瞳は寝起きでやや潤んでおり、怒りで興奮しているせいか頬も赤らんでいて息も荒い。
 そばにあった枕を夜宵に投げつけるが、夜宵はそれをひょいと避ける。それがまた奏には面白くない様で、またぎゃんぎゃんとまくしたてた。
「大体っ!もう少しましな起こし方ってもんがあるだろ!それを毎日毎日セクハラまがいの起こし方しやがって!この変態!セクハラ医者!!!」
 神殿に仕えている者とは思えない程の口の悪さで夜宵を罵ると、奏はベッドから降り、シャワールームへ向かおうとする。
「失礼ですね、喉と肺のあたりを診察していただけですよ?」
 くすくすと笑いながら奏の後をついていき、洗面台の前に立つ奏に『喉の中の様子も見るから』と奏に口を開けさせた。
 奏はその診察をいつも嫌がる。喉の奥を見るために軽く指で舌を押さえるのだが、それをするとえづくような感じがして嫌だというのだ。
 しかし、歌姫の専属医師としてはこれはどうしても欠かせない診察であって、奏もそれは仕方が無いから諦めているようで、渋々ながらもいわれた通り口を開けるのであった。
 やがて診察が終わると、夜宵は軽く奏の腕や足に触れ、他に異常が無いか診察する。
「他に異常は無いようですね。ふふ、今日も健康なようで何よりです」
 にこやかにそう言って奏を見ると、奏はふいっとその視線から逃れる様に目を背けた。
「ここも、健康そのものですし?ああ、でもお仕事に支障をきたすなら急いで処置してあげましょうか?処理と言った方が正しいのでしょうかね、この場合?」
 そう言って奏の背後から手を回すと、いきなり奏の中心に触れた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!??」
 鏡に映るニヤニヤと笑う夜宵の姿を見て、奏が更に顔を真っ赤にして怒り出す。
 奏の攻撃をひょいひょいと避けながら、
「さあ、そろそろ急がないと、本当に夜が明けちゃいますよ?」
と、飄々としてそう言うと、奏は怒りながらも、慌ててシャワールームに飛び込んだ。
 それを見届け、夜宵は帰り支度を始める。
「本当に奏は面白いなあ…。ついからかいたくなってしまう」
 とくすくすと笑うとその屋敷を後にするのだった。

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まあ、そんなこんなでこんな感じに日常が過ぎていきます。
もう一作日常編を書いてる途中なので、また近いうちに発表できたらいいなあと思います。

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